白川静文字講話

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中国古代文字研究の第一人者白川静先生が、肉声で伝える「文字講話」24回分を完全収録。
この深遠な物語世界を、DVDで余すところなく再現しました。
白川静先生88歳から94歳に到る渾身の連続講演。

「平凡の友」は全商品・送料無料です。
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・この価格で、図書館購入可能です。
・館内上映も出来ます。

DVD 全24巻

講演:白川静
収録時間:各巻約90分
付録:全文収録資料 B5判 並製 7冊組

DVD 白川静 文字講話 詳細
1. 文字以前 1999年3月14日
2. 人体に関する文字 1999年6月13日
3. 身分と職掌 1999年9月12日
4. 数について 2000年1月9日
5. 自然と神話 2000年4月16日
6. 原始の宗教 2000年7月23日
7. 祭祀について 2000年10月1日
8. 国家と社会 2001年1月14日
9. 原始法について 2001年4月8日
10. 戦争について 2001年7月15日
11. 都邑と道路 2001年10月21日
12. 生活と医術 2002年1月21日
13. 歌謡と舞楽 2002年4月14日
14. 人の一生 2002年7月14日
15. 思想について 2002年10月6日
16. 感覚について 2003年1月12日
17. 載書字説 2003年4月20日
18. 文字の構造法について 2003年7月13日
19. 声系について 2003年10月12日
20. 漢字の将来 2004年1月11日
21. 甲骨文について 2004年10月10日
22. 金文について(T) 2005年1月16日
23. 金文について(U) 2005年4月17日
24. 金文について(V) 2005年7月10日


白川静「文字講話」DVD完全収録版を推す
清水凱夫(中国中世文学)立命館大学文学部名誉教授

偉大な中国古代学者白川静先生は、年四回の文字講演会を自ら企画立案されて、1999年より2004年の六年間に亘って合計24回の「文字講話」を行われた。
それは、現在の漢字の形・声・義の解釈が、漢字の原形とも言うべき甲骨・金文を見ていない後漢の許慎が紀元後100年に制作した「説文解字」を基本としており、あまりにも誤解が多いため、これを正すことを一つの意図としておられた。
また一方では、文部省(現在は文部科学省)は「常用漢字表」を作り、そこに属する漢字以外は公的な文章には使用を禁止すると言った誤った文字制限政策を実行し、我が国の伝統的な精神・文化の継承・発展を阻害していることに警鐘をならされたものである。

先生は、甲骨・金文の徹底的な研究の成果の上に立って、中国古代の文化の特質を体得し、中国古代人の思惟を実感された上で、「説文新義」を顕され、文字の原義は勿論、中国古代社会の社会生活や思想までを明確にされた。
わが国では独自の文字を持たず、漢字によって自国の精神・文化を伝えてきたのであるから、いま漢字の正しい形・声・義を理解することは、我が国の伝統文化や精神を取り戻し、その上に将来の我が国の精神・文化を継承発展させて行く大変重要な基盤なのである。
それ故に白川先生の24回の講演は我が国の精神文化を理解し、さらに継承発展させていく上で非常に示唆に富んだ重要なものと言えよう。
この講演はすべて「文字講話」という書物として刊行されている。しかし、白川先生の表情・行動・声量などという白川先生自身の身を以って表現されたものは書物の上では理解しがたい。
ビデオ等によってそれに接することで先生の話された意味だけではなく、表現せんんとなさった深い「こころ」が読み取れるのではないだろうか。

この度、それが可能な24回の「文字講話」が、白川静「文字講話」DVD完全収録版として制作されることになった。かって24回の「文字講話」をすべて聞いたことのある私ももう一度、これによって現在の文字表現の是非について再検討してみたいと思っている。
これは斯界の者のみならず、一般の方々にとっても非常に有益な事業であると推薦される。


白川静と白川学のこと
梅原猛(哲学者)

白川静先生とは、私が、立命館大学文学部に勤めていた昭和三十年以来の、実に五十年にわたる長いお付き合いがあった。その頃から、白川先生は、異彩を放ち、私が研究室を訪ねると、いつも大きな虫眼鏡で、甲骨文・金文などを読んでおられた。つき合いが深まるにつれ、私の先生に対する畏敬の念はましたが、先生はなぜか自分の研究を誰にも解る著書にすることはなかった。
先生が一般書を書かれるようになったのは大学の定年後であるが、その著書を読んで私は驚いた。そこには漢字の成立に関する驚くべき説が書かれていた。漢字は結局、「神々に対する」畏れとおののきから生じたというのである。
一つ一つの漢字について先生の説を読むと、正に中国の国家起源にあたる殷の時代が、神々への畏れに満ちた時代であり、その神々を背景にした、神聖国家の時代であることが解る。これは古代中国文化についての認識の革命的な変革であったと言ってよい。
古代ギリシアの文献学の学者であったフリードリヒ・ニーチェは、今まで理性的文化と考えられていた古代ギリシア文化が、全く非理性的なディオニソス信仰で成り立っていることを示したが、白川先生の仕事は、このニーチェの仕事と沿うよう、理性中心で考えられてきた古代中国を、全く非理性と言ってよい「神の国」と解釈するのである。
白川先生の中国解釈は漢字に留まらない。それは「詩経」から「孔子」にまで及び、例えば孔子を巫女の私生児と考えるのである。
このような壮大な白川先生の仕事は、私はノーベル賞に値すると思う。
しかし、先生は自分の仕事を、英語ばかりか中国語に翻訳することに、あまり情熱を注がれなかった。「白川学」が真に理解されるのはこれからであろう。
今回、本からDVDとなる「文字講話」は白川先生の最後の講義と言ってよい。「文字講話」を通じて、我々はこの偉大な学者の謦咳に接することが出来るのである。


日本人が忘れてしまった世界観
松岡正剛(編集高額研究所所長)

日本人と漢字の関係は、長きにわたるアジアの歴史と民族の記憶とともにある。また、その表象にあたっては、世界の表意文字を代表する壮絶な趣向と工夫が凝らされてきた。そのことは漢和辞典一冊をもってはとうてい語りきることはできない。
白川静先生が九十年近くの情熱を注いだ漢字研究と東洋思想研究は甲骨文、金文がもたらした古代中国の世界観と社会観と生命観を機軸に、その細部におよぶ全貌をあきらかにするものだった。そこには後漢の「説文解字」の不備をあらため、凡百の漢字学者の仮説をしりぞけ、新たに組み立てられた多くの解明と立証がひしめいている。私は、漢字的世界観こそわれわれが真に継承しなければならない知的財産だと確信したものだ。
しかしながら、文字学や漢字学には難解な解釈もつきものである。そこで白川先生は八十八歳になってからのことだったが、一般市民のための講座「文字講話」を六年にわたって連打された。たいへんわかりやすくも画期的に充実した内容で、白川先生の乾坤一擲が随所にこもっていた。私も先生を紹介するためのNHKの番組や平凡社新書に向かうおりには、何度もこのビデオを堪能したものである。
このたび、その全容がDVDとして公開されることになったことは、まことに慶ばしい。あの張りのある声と甲骨金文を自在に書かれていた骨法とを目のあたりにするだけでも、今日の日本人が何を置き去りにしてきたかが、何を思い出すべきなのか、如実にわかるのではないかと思う。

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